ストレスを発散させる対処法「ストレス・コーピング」

ストレス

こんにちはmarupoです

 

職場でミスをして叱られてしまったり、家で口やかましい親に怒られてしまったときなど、誰でも気分がよくなかったり、気落ちしてしまうものです。

 

そんなふうに気分が落ち込んでしまったら、そのとき人はストレスを感じているのですが、ただ、そのストレスを少しでも軽くしようとする行動をとっているものです。

 

たとえば、叱られたり怒られたりした場合など、「すぐに謝る」または「反論する」、「話をそらす」といったことで、自分の問題を解決するための行動をとったり、その場から逃げたり回避することでそのストレスを軽くしようとます。

 

またむしゃくしゃしたときなど「やけ酒」をしたり「人にグチる」ことで、ストレスを軽くしようとする場合もあります。

 

そのストレスを軽くするためにとる行動は、人それぞれ違います。

 

これらの行動はコーピングと呼ばれるもので、それはストレスに対する人間の自然な反応です。

 

コーピングとは…ストレスを感じた時、それを克服しようとしてとる行動、またはストレスを少しでも軽くしようとする行動。ストレスに対処する行動のことをいいます。

 

これは、「ストレス・コーピング」といわれ、人間がストレスを感じた時に、そのストレスを軽減するためや、克服するときにとる対処行動で、アメリカの心理学者であるリチャード・S・ラザルスがそう名付けました。

 

このコーピングには様々なものがあり、これまでストレスを感じたときに取っていた、自分のリフレッシュ法や意識せずにしていたコーピングとは違うタイプを選んで使ってみるのも、ストレスを軽減するのに効果的です。

 

では、そんなコーピングのいろんな対処法を紹介します。



*ストレス対処法(ストレス・コーピング)*

 

【問題解決型対処法】

 

ストレスやその原因を問題として捉え、問題解決の手段を使ってストレスを軽くする方法です。①~⑥の流れで行います。

 

①問題を明確にする

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②問題の原因を探る

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③複数の解決案(選択肢)を出す

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④解決案の順番を決める

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⑤解決案を実行する

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⑥⑤で解消・軽減できない場合、他の解決案を実行してみる

 

具体例■

 

では、問題解決型対処の具体例をみてみましょう。母親があれこれと口を出してくることで、大きなストレスを抱えて過ごしているA子さんの場合。

 

このストレスを、先ほどの①~⑥にあてはめて対処していきましょう。



①(問題を明確にする)…これは、A子さんに対する母親の「支配」が問題です。

 

②(原因を探ってみる)…その「支配」によってあれこれ言ってくる母親が原因でストレスを感じています。

 

③(複数解決案)…では、その「支配」から逃れるためには、

◦母親のいない状況一人暮らしなど独立を考える

母親と話し合い説得する

◦父親から母親にきつく言ってもらう

…等々、いくつかの選択肢を出してみる

 

④(順番を決める)…さきほどの③の複数の解決案に優先順位をつけ決定します。今回は「ひとり暮らしをして独立する」ことに決めたA子さん

 

⑤(実行する)…母親の元を離れ、一人暮らしを実行します

 

⑥(ストレスの解消)…母親の過剰な介入や支配などから解放され、ストレスがなくなり問題解決ということで、A子さんのストレスはめでたく解消されました。

 

 

 

【情動処理型対処】

 

さきほどの問題解決型のパターンが常に最善だというわけではありません。怒りや悲しみなどのストレスには、以下のような情動処理型対処が効果的な場合もあります。

 

逃避型…旅行などをすることで、自分のストレッサー(ストレスとなる問題や原因)から遠ざかる行動です。

 

これは、失恋や悲しい出来事などが起こったとき、そうすることで自分の気持ちや考えが落ち着いたり、一時的に忘れることができます。

 

 

解消型…趣味やスポーツ、ゲームや映画鑑賞など、別の行動に打ち込むことでストレスを解消する方法で、ほかにはヨガやヒーリングなども効果的です。

 

飲酒やギャンブルなども効果的ですが、それは、気分転換だったり、たまにたしなむ程度ならストレスを解消したりすることに有効な手段です。

 

ただこの場合は、続けているとお酒やギャンブルに依存してしまうなど別の問題を引き起こしてしまう可能性があります。気をつけましょう。

 

 

発散型…これは八つ当たりをしたりしてストレスを発散させる行動です。

 

このようなタイプも、また別の新たな問題やストレスを生じさせるため、賢い対処法ではありません。参考までに。

⇩⇩合わせてお読みください⇩⇩

イライラをものや人に向けてしまう「八つ当たり」な人の心理

 

【認知的処理型対処】

 

これは、自分の性格や行動パターンなどを知ることで、ストレスが発生する前にあらかじめ手を打ったり、ストレスをあるがままに受け入れてストレスを自分なりに軽減したりする方法です。

 

たとえば「自分は方向音痴」という性格で、そのような人が知らない場所にいくことがあると、いつも道など間違ってしまうということが、その人にとってはストレスとなります。

 

なので仕事などで土地勘のない場所にいくときなどは、あらかじめ事前に電車の時間を先に調べたり、宿泊先のホテルやお店などを調べることで、そのストレスを軽減することができるのです。

 

また、そのように自分の苦手なことや得意ではないことなどを知っておくことは、性格や情動の偏った部分を修正することで、ストレスをうまくコントロールしたりすることができます。

 

なので、自分の性格や行動パターンを認知しておくことは、ストレスが発生したりもしくは発生しそうになったときでも、心を落ち着けて行動することができるという、受け入れることで対処できるという方法です。

 

 

【社会的支援型対処】

 

自分の力やスキルだけでストレスに立ち向かうのは、なかなか難しいこともあるかもしれません。

 

そんな時は自分ひとりでどうにかしようとせず、周囲や専門家の力を借りてそのストレスを解消する、社会的支援型という対処法もおすすめです。

 

それには以下のような方法があります。

 

①知人や友人、上司などに相談する

②家族に相談する

③カウンセラーやセラピスト、または精神科医など医療機関や専門家などの助けを借りる

 

⇩⇩合わせてお読みください⇩⇩

心理学基礎から学ぼう初級編③「心の健康」



まとめ

 

今回いろんな解消法を紹介しましたが、このいくつかの方法のうち、もっともお勧めできるのは【問題解決型対処】と【認知的処理型対処】です。

 

ただこの二つは、どちらもある程度のまとまった時間を必要とするので、ストレスがそれほど大きくない場合や、時間がない場合などは、スポーツをして汗を流したり、ゲームをしたりなどの、【情動処理型対処】の「解消型」がおすすめです。

 

また、ストレスの負担が大きかったり、問題の原因(ストレッサー)に対して、自分ではどうにもできない場合などは、【社会的支援型対処】の方法を選び、積極的に周囲や専門家の助けを借りることが大切です。

 

また、これまでストレスを感じたときに取っていた、自分のリフレッシュ法や意識せずにしていたコーピングとは違うタイプを選んで使ってみるのも、ストレスを軽減するのに効果的です。

 

自分にあった対処法でストレスを軽くしながら、毎日を快適に過ごしたり、問題を克服していくことは、自分を見捨てず、負けない自分をつくっていくために必要なことです。

 

そんな大切な自分の人生を楽しく過ごすため、ストレスは早めに解消したりためないこと。コーピングで積極的に取り組んでいきましょう。

 

お読みくださりありがとうございました以上marupoでした



 

お読みくださりありがとうございました

この記事を書いた人

 

はじめましてmarupoです今年50歳です

24歳で結婚しその後二人の子宝に恵まれたが、その育児の真っ最中に「うつ病」を患い同時に体も動かすことができなくなり入院。 そんな自分をどうしても受け入れられずに苦しんでいたが、その病院の本棚で「心理学の本」と出逢い、そこから心理学の学びがはじまる。 この学びを活かして、これまで20年ほどカウンセラーとして対面や電話などでいろんな方の悩みや相談に対応し、自らサロンを開いて数年間講座などもしていた経験をもつ。

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