アラフィフ世代に大事なこと中年期は人生の折り返し地点です

心理学講座

こんにちはmarupoです

 

中年期(40~50代の方)は人生の折り返し地点です。

 

心理学者のカール・グスタフ・ユングは、人間の人生を太陽の運行になぞらえ、40歳~50歳ごろを人生の正午、そしてその後の中年期を人生の午後と呼びました。

 

この中年期には、さまざまな変化が訪れることが多く、いろんな不安が頭の中を横切る時期でもあります。

 

若いころは体力や気力にあふれ、たくさん遊んだり、仕事に励んでいたり、子どもを育てたりと、生活も活気に満ち毎日忙しく、深く人生を考える余裕などあまりなかったかもしれません。

 

しかしそんな時期が過ぎれば、中年期を迎え、体力や気力も若い時のようには活動できなくなります。

 

仕事においても自分の限界が見えてきて、「本当にこんな人生でよかったのだろうか」と思い悩んだり、子育ての終わった母親がこれから何をして生きていこうかと、模索したりするのもこの時期です。

 

そのように中年期を迎えた人々は、これまで自分が生きてきた道のりをふと振り返るときがくるようです。

 

そしてこれから先の自分の将来を頭の中で見た時、急に不安を生じさせてしまうことがあるのです。



また中年期とは、心が成熟の方向へ向かうのか、退行し破滅の方向に向かうのかという、分かれ目の時期でもあります。

 

そしてそれによってこの後の老年期がいかに充実したものになるかが決まる、大事な時期でもあります。

 

またこうした人生の変化が訪れることで、心の中に葛藤を生み出し、精神的な危機状態を引き起こしてしまうこともあります。

 

ユングはこれを中年期の危機と呼び、この時期を乗り越えるには自分の人生をもう一度問い直し、新しい自分を構築することが大切だとしています。



中年期の危機】

 

中年期は、仕事でも中心的な役割を果たす世代であります。

 

そのため、それだけにストレスを感じやすくなる時期でもあります。そしてそのストレスから、うつ病や心身症などといったさまざまな心身のトラブルを抱え込みやすくなってしまうのです。

 

*中年期に起きやすい心のトラブル*

 

【燃え尽き症候群】

 

責任感をもって仕事に取り組んでいたことや、これまで頑張ってやってきたことに対して、燃え尽きてしまうかのように意欲をなくし、うつ状態に陥ってしまいます。

 

⇩⇩合わせてお読みください⇩⇩

燃え尽き症候群・バーンアウトになってしまう原因とは

 

【出社拒否】

 

うつ状態から出社ができなくなる状態。

 

会社に行きたくない、出勤途中で具合が悪くなる、動機や息切れがはじまる、お腹が痛くなるなどの症状がでる。

 

いずれも、会社内でのさまざまなストレスが限界を超えたために起こってしまうのが原因。

 

⇩⇩合わせてお読みください⇩⇩

心理学基礎から学ぼう初級編④「ストレス」

【帰宅拒否】

 

中年期の働き盛りの人に多く、仕事上でのストレスも大きい。

 

また仕事中心であるため、家庭内での居場所がなかったり、家庭に安らぎを感じることができないなど、パートナーとの信頼関係が崩れてしまっていることが原因。

 

⇩⇩合わせてお読みください⇩⇩

仕事のことが頭から離れない仕事中毒ワーカホリック

【サンドイッチ症候群】

 

中間管理職に多い症状。

 

上司と部下との間で板挟みになることでストレスを感じ、うつ状態に陥ってしまう。

 

そのほかの症状とした、慢性疲労やめまい、不眠などに見舞われやすい。

【昇進うつ病】

 

昇進したことで重責感にさいなまれる。

 

上司からの期待や自分自身に完璧さを求めてしまい、大きなプレッシャーを感じてしまう。

 

憂うつな状態が続いたり、食欲不振、思考力の低下などが見られる。

【上昇停止症候群】

 

ライバルや部下が自分より先に昇進したことで、挫折感を感じたり自分自身に対して自信を失ったり、仕事に対して無気力になってしまうなどのうつ状態になってしまう。

【空の巣症候群】

 

子育てが終わって自立し家からでると、巣立ったあとのように空虚感に襲われ、急にやる気が起きなくなってしまう。

 

子育てを終えた女性に見られるうつ状態。

 

 




このように中年期になると、青年期と現実のはざまで起こるさまざまな変化や、将来的な不安などあらゆるストレスを抱えてしまったり、また、親の介護更年期障害などといった新たな問題を抱える年齢でもあります。

 

そのような中年期の危機を乗り越えるためには、ただ落ち込むだけではなく、新たな一歩を踏み出す気持ちを忘れないことが大切です。

 

その気持ちを心がけておくことは、その後の人生を成熟の方向へ向かうのか、退行し破滅の方向に向かうのかということにつながります。

 

このような心の葛藤や不安、両極性を受け入れて統合するのが、大切だとしています。

 

【中年期は新たな出発点】

 

中年期は第一の人生の節目であり、また第二の人生の出発点でもあります。

 

この出発点から新たな価値観にそって自分自身を作り上げていく充実の年代でもあるのです。

 

そのためには、これから自分が幸せを感じる生き方を選んでいかなくてはいけません。そこで必要なことが以下の項目になります。

 

①これまでの人生や目標を振り返る

②再検討する

③現在の自分自身を認めそれらのことを統合する

 

これは、これまで自分が生きてきた道のりをしっかり振り返り、そしてそれまでの自分とこれからの自分の変化にどう向き合っていくかを考え、そこで生じる葛藤や不安をどう受け入れ変えていくかということです。

 

それはこれまで仕事や人間関係など外的なことに関わっていた自分から、内なる自己へと関心が移り変わることでもあります。

 

人は意識上にある自我と、無意識下にある自己が互いを認め合い、ひとつになることで、幸せな人生を送ることができると考えられます。

 

この過程は自己成長でもあります。

 

自己成長とは…自分で努力して成長していくこと。自ら促して成長していくこと。

 

⇩⇩合わせてお読みください⇩⇩

心理学基礎から学ぼう初級編②「人間の発達」



なので、この時期を乗り越えるには自分の人生をもう一度問い直し、新しい自分を構築することが大切であるのです。

 

それは新たな人生を歩むため、もう一つの新しい自分に気づくことでもあるのです。

 

これまで仕事にしか関心がなかった人は、夫婦関係があまりよくできなかった場合でも、それを一度見直し、再検討し、これからは仲良くしていこうと思うことで、今後の人生はこれまでとは違った、充実した生き方ができるようになります。

 

 

また子育てが終わった人でも、毎日虚しさを抱えて過ごすよりは、今までできなかったことややりたいことにチャレンジしたりと、好きなことをはじめることも新しい自分を生み出すことでもあります。



今ある問題や悩みや不安などを受け入れ、そこと向き合い、そしてこれからどう生きていくかを見つめ直すことで、新しい自分を見つけ自己実現を図っていくのです。

 

まとめ

 

中年期とは、人生の折り返し地点です。そしてさまざまな危機が訪れる時期でもあります。

 

もう若くないという意識が芽生えることで、不安や葛藤が生じ、精神的な危機状態を引き起こしてしまうこともあります。

 

しかし、中年期はそんな第一の人生の節目でありますが、また第二の人生の出発点でもあります。

 

これからの人生を楽しく生きる為、またその後の老年期を気持ちよく迎えるためには、自分の人生をもう一度問い直し、新しい自分を構築することが大切です。

 

それは新しい自分を見つけることでもあり、新たな人生を歩んでいくことにつながっていくでしょう。

 

お読みくださりありがとうございました。以上marupoでした

 

お読みくださりありがとうございました

この記事を書いた人

 

はじめましてmarupoです今年50歳です

24歳で結婚しその後二人の子宝に恵まれたが、その育児の真っ最中に「うつ病」を患い同時に体も動かすことができなくなり入院。 そんな自分をどうしても受け入れられずに苦しんでいたが、その病院の本棚で「心理学の本」と出逢い、そこから心理学の学びがはじまる。 この学びを活かして、これまで20年ほどカウンセラーとして対面や電話などでいろんな方の悩みや相談に対応し、自らサロンを開いて数年間講座などもしていた経験をもつ。

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