こんにちはmarupoです
この世には、自分たちの利益や欲求を満たす目的のために、人を支配する悪質な手法があります。
よく聞くのが「洗脳」や「マインドコントロール」で、この二つは同じようなことだと思われがちですが、実は違います。
まずマインドコントロールですが、これは人の心を操り、本人の自覚がないまま思想やアイデンティティを崩壊し、そして自分たちの都合の良い必要とする人格に変えてしまうという、悪質で巧妙な手口です。
マインドコントロール 人間の欲求を操り、情報をコントロールし個人を支配すること。 |
このような悪質な手法で人を支配するのが「破壊的カルト教団」です。
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このカルト教団にマインドコントロールを受け信者となった人は、時には考えられないような犯罪行為に走ります。
まずその信者を社会や家族から断絶させ隔離します。そしてその人の人間関係や過去をも断絶させ、今までのすべて、個人より教団を優先させ自由を奪います。
そしてその人の心の平和や拠り所は、教団の教えに従うことで得られると徹底的に叩き込まれてしまい、その人は教団のために人生全てを捧げてしまいます。
このようにカルト教団の信者となった人は、人格や人生観、価値観、社会性を破壊されるのです。そしてそ自分の人間関係や財産をすべて失い、その教団のために犯罪までも犯してしまうのです。
また、悪質商法などに引っかかってしまい、知らないうちに財産や大金を奪われたということもマインドコントロールの一つといえます。
なので「マインドコントロール」は、心を操って人を動かす方法の中では、最も悪質かつ巧妙な手法だといえるでしょう。
一方で洗脳とは、暴言や暴力的な手法を使って相手を支配します。
洗脳 物理的な強制力を用いて、人間の身体を拘束状態に置き、その人の思想や主義、行動を根本的に変えさせ支配すること。 |
その手法とは、体に何かしらの痛みを与え続けたり、個室に大音量の音を流して眠らせないなどの虐待や拷問、また薬物や電気ショックなどで痛みを与えながら、その人や大切な人などの命を脅かすような暴言を言い続けます。
そのような一方的な状況の中で生かし、それを繰り返すことで、その人の精神を崩壊させ支配していきます。
また、このような洗脳が行われる過程を3つに分類したのが、陸軍の研究所で「洗脳のしくみや研究」を行ったアメリカの心理学者エドガー・シャインです。
【洗脳の過程】
①解凍 ②変革 ③再凍結 |
①解凍…まず、長時間の尋問や独房での監禁、睡眠不足状態をつくり暴力を与えながら、これまでその人がもっていたアイデンティティや価値観を崩壊させます。
②変革…その暴力的な攻撃により、アイデンティティが破壊されてしまい、その人のよるべ(たよりとして身を寄せる所)のなくなった心は、落ち着き先を求めて新たな価値観を受け入れようとします。そして新たな価値観を脳に刻みこませます。
③再凍結…②の変革で新しい価値観を受け入れた人は、その価値観を昔の価値観と連結させようとします。そこでその側の人間から新しい価値観を支持するよう威圧的説得をされることで、さらにその価値観が能に強く刻み込まれ、そして洗脳が完成していきます。
この「洗脳」という言葉は、朝鮮戦争の捕虜収容所で行われた思想改造について、アメリカのCIAがその内容の報告書を提出し、それをきっかけとして後にジャーナリストであるエドワード・ハンターが中国共産党の洗脳技法(人間の精神の破壊)についての著書を著し使ったことが始まりとされています。
このように、洗脳は物理的な強制力を用いて、人間の身体を拘束状態に置き、その人の思想や主義、行動を根本的に変えさせ支配すること、そしてマインドコントロールは人間の欲求を操り、情報をコントロールし個人を支配するということです。
以上が「マインドコントロール」と「洗脳」の違いです。
ではもしもこのような状況に、大切な家族や大事な人が騙されたり信じてしまい抜け出せなくなってしまったとしら、いったいどうすれば良いのでしょうか。
本人が騙されたとは気づかずにカルト教団などに入ってしまったら、家族や友人はなんとかして助けてあげたいと思うのは当然のことだと思います。
ではその方法とは。
マインドコントロールを解く方法 |
まず被害者となる人が、カルト教団などのマインドコントロールを受けている場合、その家族や友人はその人(被害者)との関係を良くすることからはじめます。
そして被害者に対して心配でどんなに言いたいことがあっても、そのような言葉は今のその人には何も通じないため言わないようにしましょう。
またお説教や叱ったりすることは、その人の心をますます閉じさせてしまうため問題解決できなくなってしまいます。
また、効果的な話し合いをするためには準備が必要となります。
その準備とは、まず家族や友人は被害者が信じ切っている「カルト教団」についてとことん調べあげることです。
そしてその組織の嘘や矛盾、社会とのトラブル、信者や脱退者などが受けた害や問題などの情報を調べ、しっかりと学習しておきます。
またその際、その情報を被害者に「この教団はこんなことしてるんだぞ」などこうだああだと伝えても、それで本人が納得することはなく効果はありません。
なぜなら本人自身が気づくことでしかこのような問題は解決しないからです。
そして準備ができたらまず相手の話を否定せずに聞きましょう。
たくさん話を聞いたあと、今度はその教団への疑問が生まれるような適切な質問をこちらからします。
コツは、その人が教団の言われるがままを信じていることに対して疑問が生まれるような質問をすることです。
そしてその疑問を本人が自分の頭で考えるよう仕向けさせます。
そのときにこちら側が怒ったり、冷たくしたりすると、その人にとっては教団の正しさを証明することなってしまうため、必ず愛情と優しさを示すことが大切です。
その家族や大切な人たちからの思いや愛が、教団組織の作ったバリアを破ることにつながっていきます。
そして、本人にそのようなさまざまな情報を伝え質問し疑問をもたせたあと、次にその教団にとどまるか、脱退するかを選択させます。
もし、ここで脱退しないを方を選んでも責めることをせず、次のチャンスのためにこのまま良い人間関係を保つようにしましょう。
脱退を選択した場合は、その本人はこれまでカルトの世界を中心とした生活であったため、精神の不安や社会復帰の困難など多くの問題がでてきます。そのため家族や周囲は専門家などの力を借りるなどしながら、社会復帰を援助し支えていくことが必要です。
まとめ |
この世には、自分たちの利益や欲求を満たす目的のために、人の心を操ったり、精神を崩壊してその人の思い通りにしたりを支配する者がいます。
その悪質な手法の一つが「マインドコントロール」で、これは人間の欲求を操り、情報をコントロールし、本人の自覚がないまま思想やアイデンティティを崩壊し、そして自分たちの都合の良い必要とする人格に変えてしまう手法です。
そしてもうひとつは「洗脳」で、これは暴言や暴力的な手法を使って相手を支配し、人間の身体を拘束状態に置き、その人の思想や主義、行動を根本的に変えさせ支配していきます。
また、このような悪の組織に大事な家族や大切な人が取り憑かれてしまったら、その人を守るためこちらも覚悟をしないといけません。
そのための時間や労力はもちろんです。そしてなにより決して見捨てないというその人に対する深い愛情です。
愛する者を守るのは、いつの時代も「愛」しかないでしょう。
お読みくださりありがとうございました。以上marupoでした