こんにちはmarupoです
人間誰しも、他人の目を意識して過ごしています。
なので、人の視線が気になるのは、とうぜんながら普通のことです。
ただ、普段のコミュニケーションで人と目線を合わせるのは、長くても3秒ほどです。
なので、それ以上長く視線を合わせる場合は、相手に愛情があったり「好き」だという特別な感情や好意があったり
また反対に相手を威嚇したり、にらみつけるときなどに用いられるため、誰かを長く見つめることは何かと誤解されないよう注意が必要です。
しかし、そうではなく必要以上に『他人と目を合わせるのが怖い・恐怖心がある・苦手』という人は視線恐怖症の疑いがあります。
そんな視線恐怖症は、主に
①自己視線恐怖症②他者視線恐怖症③正視恐怖症があります。
また、この視線恐怖症とは、対人面などの視線に関連して生じる、不安や緊張から「逃げたい」という心理の働きによって起こることが原因です。
では、そんな視線恐怖症とはどんなものなのか、克服の方法などそれぞれを詳しくみていきましょう。
①自己視線恐怖症の特徴 |
自己視線恐怖症とは、自分の視線が相手に対して、嫌な思いをさせているのではないか、不快感を与えているのではないか、と自ら思ってしまう症状です。
たとえば、誰かと対面で会話をしているときなど、ずっと目線を外してしまう自分に対して
『目を合わせないと相手に失礼になってしまう』という気持ちがあるけれど、いざその人の目をみると
『私、睨んだ目つきで相手をみているかもしれない…』という思い込みに苦しんだりします。
なぜ、このような思い込みをもつのかというと、これはその人の対人恐怖症が原因です。
対人恐怖症とは、極度に人前で失敗することを恐れるあまり、人と関わる際に異常に緊張してしまう神経症の一種です。
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また、この症状がひどくなると、社会不安障害・社交不安障害に陥ってしまったり、パニック障害を引きおこしたり、家に閉じこもるなど「ひきこもり」の原因になってしまいます。
対人関係療法でなおす 社交不安障害:自分の中の「社会恐怖」とどう向き合うか
②他者視線恐怖症の特徴 |
これは、他人からの視線を極度に恐れる症状です。
たとえば、常に他人の目が気になっていたり、誰かにずっと見られている感覚をもっていたりします。
また、自分は周囲から「どう見られているか」という気持ちに異常に執着してしまうため
それが原因で他人の視線を極度に恐がるようになり、生きづらさを感じてしまいます。
③正視恐怖症の特徴 |
この正視恐怖症の特徴は、人と対面したときや、距離が近いときなど、その相手と目を合わせることに恐怖心を抱きます。
これは、①自己視線恐怖症である「自分が相手を見ることで迷惑をかけてしまう」ということに対し
正視恐怖症とは、「相手と目を合わせるのが恥ずかしい・恐い」という自分が恥をかくことの恐怖心がもとになっています。
そして、その恐怖心の根本となっているのが『自分に自信をもてないこと』であり、それが大きな原因のひとつとしてあるのです。
視線恐怖症を克服するには |
では、この3つの視線恐怖症を克服するためには、どうすることがいいのか、それぞれに分けてみていきましょう。
【①自己視線恐怖症を克服するには】
自己視線恐怖症を克服するには、自己教示訓練が有効です。
これは、アメリカの心理学者ドナルド・マイケンバウムによって考案された、認知行動療法モデルに基づく行動療法の技法です。
ドナルド・マイケンバウムとは←click
この訓練法からすると、自己視線恐怖症を克服するには、これまでの考え方や思い込みを変えたりなど、認知を変容する必要があります。
なので、自分の視線が相手に対して「嫌な思いをさせているのではないか」「不快感を与えているのではないか」という不安を感じたら、以下のように思うことが大切です。
たとえば
『自分が相手を見るのは、別に悪いことでもなんでもない。周囲の人が相手を見ることと同じ』
『自分が相手を見ても、その人は何の悪影響も受けることがない』
『自分の視線は周囲の視線と同じ。特別何の深い意味もない』
『相手を悪く言ったり、批判など直接何かをしない限りは、その人は自分によって傷ついたり嫌な思いはしない。なので視線で不快感を与えることは決してない』
『人は自分にそれほど興味や関心などない。なので、自分の視線なども覚えていないし、すぐに忘れている』
このように、これまで自分が思い込んでいたことと違う考えをもつこと、またこれを繰り返し行うことで、自分の受け止め方も徐々に変わっていきます。
なので、自己視線恐怖症を克服するには、このような自己教示訓練を取り入れながら、意識して日常生活を過ごしましょう。
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【②他者視線恐怖症を克服するには】
この他者視線恐怖症は、他人からの視線を極度に恐れる症状です。
なので、この恐怖心から解放されるような考え方をもつことが大切です。
まず、この症状を克服するには「誰かに見られているかもしれない」という恐怖心を感じたときに、実際に誰かが自分を見ているか周囲を確認する、という行動実験が有効だとされています。
なぜならこれは、本人だけが「誰かに見られている」という気がするだけで、ほとんどの場合は見られていないことが多いからです。
また、人はイヤなものや嫌いなものより、好きなものを見る傾向があります。
なので、もし誰かに見られていても、それは決して「否定的な感情から見ているのではない」ということを念頭に入れておくことも大切です。
また、実際に誰かに見られていないことを確認しても、やっぱり見られているような気がする場合は、どうしても自分に対して否定的な注意が向いていると思い込んでいるためです。
なので、そんなときは自分自身を批判的に扱わず、良いところを見つけるなどして、自信につなげるようもっていくことが大切です。
ただなにより、自分が思うほど他人は自分を見てはいないし、気にもしていません。
そして、みんな他人のことより自分自身のことで精いっぱいです。
なので、たとえ他人が自分を見ることがあっても、それはただ見ているだけで、実際にはすぐに忘れるぐらいのレベルです。
所詮、他人は自分に対してそのくらいの程度にしか注意を向けていない、という事実をしっかりと覚えておきましょう。
【③正視恐怖症を克服するには】
正視恐怖症は「相手と目を合わせるのが恥ずかしい・恐い」という、自分が恥をかくことの恐怖心がもとになっています。
しかし、他人と目が合ったぐらいでは、自分の心の中や考え方、また性格などが相手にわかるはずもなく、また見透かされてしまうことなど一切ありません。
なので、目が合っただけで自分のことがわかることもなければ、恥じることもないのです。
誰もが、自分のことを考えながら生きているため、基本ほかの人など眼中にはありませんし、たとえたまたま見られることがあっても、気にする必要などないのです。
人とは、そんなときでも自分自身のことだけを考えている場合が多く、実際にはその人を見ているかどうかなどもわからないし、気にもしていないことがほとんどです。
なのでこの場合も、所詮は自分のことなどすぐに忘れてしまう、気にもされていない、という事実を認識しておくことが大切といえるでしょう。
まとめ |
人は誰しも、他人の目を意識して過ごしています。
しかし、必要以上に『他人と目を合わせるのが怖い・恐怖心がある・苦手』という場合は視線恐怖症の疑いがあります。
ただどんな人でも、人の目線が気になるのは普通のことであり
またそれによって不快感を与えたりすることなど決してないのです。
大切なのは、否定的な思いや恐怖心から、自分の視線を強制的に束縛しようとするのではなく、目の動くままに自由に放任する気持ちです。
なのでそのためには、これまでの考え方や思い込みを変えながら、心を解放していこうという気持ちが、最も大切なことといえるでしょう。
お読みいただきありがとうございました
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