こんにちはmarupoです
先日、文科省より『わいせつ教員の対策を強化する』という記事が配信されました。
(文科省より2020年8月31日発表)
これまでの規制では、わいせつ行為で教員免許を失っても、3年経てば再取得が可能でした。
しかし、『児童や生徒にわいせつ行為』という犯罪を行い、それで教員免許を剥奪された者に対して
また数年後には教員免許を取得できるなんて、どう考えてもこの国の制度はおかしいのひと言です。
本当にいったい国は何を考えているのでしょうか。
教員も人間なので、時には何かの犯罪を犯すこともあるでしょう。
しかし、児童や生徒など子どもに対しての犯罪にもかかわらず
それでもまた教員として社会復帰させるなど、これだけでも呆れてモノが言えません。
そして今回、この罪で教員免許を剥奪されたものに対して
3年から⇒5年に改正し、2年間を引き伸ばして新たに規制期間を強化するという
『規制強化案』を検討しているということですが、
さすがにこれを聞いた時点で、今回はもう「呆れた」を通り越して、ほとほと情けなくなってしまいましたね。
こんなことを提案した人は、高い地位がありそんな場所で働いてるってだけで
どこぞのお偉いさまかは知りませんが、はっきり言ってバカでしょうか?
その犯罪者は、教員として大人としてあってはならない、児童や生徒という子どもに対して『性行為』や『わいせつ行為』を行ったにもかかわらず
刑期が終わったら「その数年後にまた教員になっていいよ」ということ自体がどうかしています。
そもそも、そんな人間をまた教育現場に戻そうという社会復帰云々より
この一方的な犯罪の犠牲者になってしまった人たちはどうなるのでしょうか。
まずは被害者となった子どもやその家族の気持ちなど
これからその人たちがいかに穏やかに生きられるようなことを、国が何よりいちばんに考えた方がいいです。
もし、それを規制強化というなら
たった一回でも児童に対する性犯罪の犯行が見つかった時点で
学校の教員はもちろん、教育現場や医療関係など
子どもに携わるあらゆるところから、バシッと断ち切らせないといけません。
なぜならそんな人間は、生徒や児童の心を傷つけるだけじゃなく、子どもに対してまた同じ性犯罪を繰り返すからです。
またそんな人間は、1回の犯行が見つかるまでは一度や二度ではなかったと思われ
子どもに脅しをかけ、恐怖でそれを誰にも言えない子どももいたはずです。
なのに、先生の立場や仕事という「権力」だったり隠れ蓑を利用して、子どもに対して自らの歪んだ性を満たしていた事実を、国はどう捉えているのでしょうか。
これはすなわち、これまでの規制も今回の検討も
そんな人間に対して「あなたはまた犯罪を繰り返してもいいよ」とすすめているようなものです。
また、こうした犯罪は再犯率も高く、法律で就労の制限を本気でかけないと
日本は最悪のとんでもない国になってしまいます。
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ではここからは、そんな犯罪を犯してしまう『チャイルド・マレスター』というものについて詳しくみていきましょう。
小児性犯罪者『チャイルド・マレスター』
チャイルド・マレスター(child molester) とは
子どもに対してみだらな行為をする人間のことをいい
日本では、児童性虐待者・小児性犯罪者といわれています。
このチャイルド・マレスターは、よくペドファイル(ペドフィリア)と混同されがちですが、本来の概念は異なるものです。
・ペドファイルは子どもでないと性的に興奮することができず、自分は何も悪いことをしていないと信じ込む
・チャイルド・マレスターは、性的行為の対象が
児童のみに限定されないタイプと、児童のみに限定されるタイプに分かれる
【チャイルド・マレスター】
この児童性虐待者・小児性犯罪者には、いくつかの類型論があります。
状況的児童性虐待者
性的行為の対象は児童のみに限定されないタイプ
①退行型
このタイプは、情緒的に未熟で社会能力に欠け、子どもを自分と同等とみなしています。
本当は、同等の成人と性的関係を結びたいのですが、本人の自尊心が低い状態であるためそれをすることができません。
よって、その対象が子どもに向き、その行為を行うために脅迫を用いて強要し、ときにはわが子を標的にする場合もあります。
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②倫理観欠如型
このタイプは、反社会的で 手当たり次第に虐待を行い、暴力を振るっても相手を傷つけても、犯罪の罪悪感などほとんどありません。
相手の弱さと犯行のタイミングを基準にして被害者を選んでいるため
それが自分の妻や友人の場合であったり、たまたま条件さえ合えば、子どもでも虐待の対象にされてしまうこともあります。
③性的倒錯型
これは、性的嗜好が曖昧なため、あらゆる性行動を試そうとするタイプです。
セックスならば、異性や同性、老若男女問わず、また興味があれば何でも試してみようとする特徴があります。
また、子どもを対象にすることも、その本人の中ではただの性に対する実験のようなもののひとつです。
そして、自分の子どもに対しても、そんな実験の対象となってしまうこともあるため、このような嗜好をもつ者を、精神分析学では多形倒錯と呼んでいます。
④社会不適応型
これは、社会不適応者で、さまざまな障害などがある場合です。
この特徴をもつ人のほとんどは無害なのですが、
ある日、積もりに積もった衝動がそのような行為へと走らせる場合があります。
そんなとき、弱い子どもを利用することがあり、そして性的好奇心を満たそうし、最悪の場合は被害者を殺害することもあります。
嗜好的 児童性虐待者
性的行為の対象は児童のみに限定される
①誘惑型
子どもを誘惑してうまく丸め込むタイプで、子どもへの話し方や聞き方をよく理解しています。
そして恐ろしいことに、大抵は秘密をもらさないような子どもを見分ける能力をもっています。
また、被害者となる子どもの特徴に
親から心の面や生活の面で放置されていることが多くあります。
このような誘惑型タイプの犯罪者は、子どもと別れる時に脅迫することもあり、発覚するのはだいたいその関係が終わりそうなときです。
②内向型
社会的スキル欠如の内向型なので、直接子どもを誘惑することができません。
そのため、子どもの集まる場所をうろついたり観察しながら、見ず知らずの子どもや幼児を選んでいたずらをしたりします。
またこのタイプは、児童買春を利用する場合も多々あります。
さらには、子連れの女性と結婚し、その子どもを被害者にする場合もあります。
③加虐型
被害者(子ども)に痛みや苦痛を与えなければ、性的満足を得られないタイプです。
子どもを誘惑したり脅したりなどで強要して接触します。
また、それほど数は多くないものの、性的暴行目的の誘拐殺人事件を起こす場合もあります。
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児童性犯罪を受けた子ども
まとめ
児童や子どもは、教師や大人から性的虐待を受けたとしても
そのほとんどは訴えることなどできません。
そのため、これを認識するためには、親や身近な大人の認識が非常に重要となります。
また、性的虐待を受けた児童には、このような特徴があります。
腹痛や咽頭痛(性行為によって受けたことが原因)
胃痙攣など(そのトラウマや恐怖心による反応)
表情や行動に気をつける
・口が半開きで生気がない
・ぼーっとしている、ずっと窓の外を眺めている
(解離症状が悪化しはじめていることがあるため)
・一日中、自慰行為などを行っている(性的強迫行動)
・食欲不振、拒食症や過食症の症状など
そのほかにも、夏の猛暑でも長袖を着ていたり、温泉や公衆浴場に入りたがらない、公衆トイレを使いたがらない、身体検査で服を脱ぎたがらないなどの特徴があります。
また、大人に対して挑発的だったり、子どもっぽいのになぜか妙に大人びた印象など(偽成熟)も特徴のひとつとしてみられます。
しかし、ほとんどの親や大人は、わが子にかぎって性的犯罪や虐待を受けたなんて「ありえない」という思い込みから、そのサインを見逃したりします。
しかし、幼い頃にこのような犯罪の犠牲者になってしまうと、もうその心は壊れ
精神疾患や長期的なうつ病、PTSD、不安障害、性的強迫観念、解離性同一性障害になるなど、深刻な人格障害となってしまうケースもあります。
なので、いくら生徒に人気のある教師だったから、勉強を教えるのが上手な先生だったからとはいえ、陰で子どもや生徒を『性の対象』とするような人物であれば
そんな人間を教育現場などに戻そうという社会復帰を絶対にさせてはいけません。
これは差別などではなく、ただただ犠牲となる子どもを増やさないためです。
それに、学校だけではなく、子どもに携わらないような社会復帰の場は他にもたくさんあります。
本当に一人ひとりの人権が大切なら、児童にわいせつな行為を犯した犯罪者の社会復帰を真剣に考える社会を誰もが願うでしょう。
お読みいただきありがとうございました
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