こんにちはmarupoです
夫婦でずっと過ごしていると、どうしても相手に不満をもってしまうことがあります。
はじめは「たまには夫も家事を手伝ってくれないかな…」など、小さな不満だったとしても、それが毎日続いたり当然のようになってしまうと、その不満は気づかないうちにどんどん膨らんでいきます。
その不満が膨らむ前に、夫婦でどうにか解消するようできれば問題ないのですが、それが膨らみすぎてしまうと、やってくるのは「我慢の限界」です。
そしてある日、何かのストレスやイライラをきっかけに、ドッカーンと火山の噴火のように爆発してしまい、喧嘩へと発展してしまいます。
こうなってしまうと、お家の中も雰囲気が悪くなり、お互いの気分もイライラムカムカとなってしまいます。
このような夫婦喧嘩はどこにでもありますが、このお互いの不満からくる喧嘩は、実は相手に対して見返りと奪うということを、無意識にお互いがしてしまっているため起こります。
しかし、これを無意識に繰り返している関係だと、実はとても危険なのです。
なぜなら、その不満はやがて「恨み」となるかもしれないからです。
不満が恨みとなると、その人の人生だけじゃなく、夫婦お互いが悲惨な生き方となってしまいます。
なので、せっかく夫婦として縁をもったなら、できれば仲良くしていこうというお互いの気持ちやその努力も大切です。
では少しでも夫婦仲良く過ごせるよう、最悪な関係を築かないように、そこを深く掘り下げながら詳しくみていきましょう。
40歳主婦Aさんの不満 |
まず不満という感情はいったいどんなことで起こるのでしょうか。
調べてみるとわかりますが、この不満という意味は「満足しない」ということでもあります。
以前、いろんな方の悩み相談を受けていたとき、当時ある40歳の主婦(Aさん)から「主人を許すことができない」という相談をされました。
Aさんはご主人と結婚して10年ほど経っていましたが、つき合っているときは比較的仲が良く、そうじゃなくなったのは結婚してからだそうです。
詳しく話を聞いていくと、ご主人は付き合っているときから「女は家のことをする」ということにこだわっていたため、Aさんはずっと尽くし続けてきたそうです。
当時から、お昼のお弁当を作ってあげたり、彼の家で過ごす時は手づくりの食事を作ったり、身の回りのお世話をしたり、靴下までもはかせてあげるなどしていたそうです。
また、旦那さんは付き合ってるときから「亭主関白」な性格で、それは結婚した今も変わることは全くないということでした。
このような時代遅れのような夫婦関係は、まだ日本には多々あり、特に地方になると根強く残っているものです。
尽くす妻と亭主関白。一見聞くと、うまくまとまりそうな感じの二人でしたが、それとは違いAさんはご主人に対する不満やグチを吐き出しました。
Aさんはまず「なんでこの世は女ばっかりが家事をしないといけないのですか」という質問をしてきたので、私は「そんなことは全く決まってないですよ」とこたえました。
するとAさんは「結婚してから毎日私ばっかり忙しいんです。もう精神的にきついんです。旦那は一度も子育てすら手伝ってくれず、しかも私は育休が終わってすぐ仕事もしていました」
「なのに朝と夜は手づくりのご飯しかダメだといわれ、お昼も手作りのお弁当で、朝は5時に起きても時間がギリギリでした。そのうえ洗濯も掃除も買い物も子どもの送り迎えもすべて私の仕事です」
私は「それは大変ですね、ご主人に手伝うようお願いはできないのですか?」と訪ねると、Aさんは「もう言わないほうがいいと思って…」というのです。
しかし、夫婦はお互いが居心地よく過ごすことが大切であるため、私はその大事なことをなぜご主人に伝えないのか聞いてみました。
すると、Aさんは「旦那にあんまりしつこくいうと、外に女を作ってしまうから」というのです。
すべてのはじまりはAさんの思いが原因 |
ご主人は、家事のことなどでケンカになると、Aさんを無視したり、酷いときは外に彼女を作ったりするというのです。
そしてAさんは「本当に酷い、あんなに尽くしてしてきたのに、いつもあんなに一生懸命してあげてるのに…」と涙をこぼします。
そこで私は、ご主人はもともと女癖が悪かったのか、Aさんに聞いてみました。
すると、そのご主人は亭主関白ではあったけれど、真面目でもともとそんな人ではなかったそうです。
しかも「あんなに我慢して家のこと全部私がしてあげたのに」というAさんの気持ちがあるため、そのご主人のことを「絶対ゆるさない。恨んでやる」というのです。
そして、そのAさん自身も、自分がこんなに不幸になるとは思ってもいなかったというのです。
ここで私はなぜそうなったか考え、そしてまず、二人はお付き合いの時期は仲が良かったということだったので、そのときはそんな不満はなかったのか、Aさんに聞いてみました。
するとAさんは「付き合ってるときは『自分に尽くす女じゃないと結婚できない』といわれたので、そのときは自分が頑張ればいいと思い、おかげでケンカもあまりなかったのですが、けれど結婚さえすれば、私のこの一生懸命さをちゃんとわかってくれると思っていました」といいました。
あー、なるほどそうか…。と、ここで私は全ての謎がとけました。
このような夫婦関係になってしまったのは、Aさんのこの気持ちから全てがはじまっていたのです。
Aさんは、尽くす女性が好きで亭主関白でもある旦那さんに、本来の自分を隠して、ただそのように合わせていただけなのです。
また、これは「隠す」というよりは、その人からの愛が欲しいために、相手に気に入られようとして、本来の自分を見失ってしまっていたのかもしれません。
そうしないと、結婚してもらえない、自分のものにならないと必死だったのです。
このように、Aさんは自分が尽くすことで、結婚という見返りを求めていたため、本当の自分を見せずに、一生懸命に尽くすその姿を旦那さんに見せることで、結婚できるよう自らがんばっていたのです。
しかし、お付き合いの時期とは違って、実際には結婚してからが亭主関白というものは本領発揮するものです。
なのでいざ生活がはじまると、夢のような結婚生活とは程遠く、Aさんの我慢の人生がはじまります。
そして「見返り」と「奪う」という最悪な夫婦関係がはじまっていったのです。
「見返り」「奪う」から生まれる悲しい関係 |
結婚生活がはじまると、最初の頃のAさんは、仕事でひどく疲れた日など「家事を手伝ってほしい」とご主人に言っていたそうです。
しかしご主人は「おれはしない」「結婚するときの約束」などの一点張りだったそうで、もちろんはじめのうちはAさんもそれを条件としてのんでいたそうです。
ただ、結婚生活も何年かたってくると、お互いの気持ちも変わり、そんな話も変わってきます。
なのに、いつまでもそれが続けば、パートをしながら家事も育児も何もかも奥さんがするとなると、当然それは不満となり「なんで私ばっかり!」となります。
するとAさんはご主人の顔をみるたび、不機嫌になったりグチや不満を吐くようになっていきました。
そうなるとご主人も、毎日不機嫌そうな奥さんを見ると、イライラして「なんでそんな態度なの?」と不満がでてくるものです。
そして、その不満が大きくなると、なんとご主人はそれを浮気で解消してしまったのです。
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ひどいことに、自分の奥さんの気持ちと向き合うことをせずに、その不満やストレスをすべて奥さんのせいにして、よその女の人で不満を解消するという、浮気という最悪な行為をしたのです。
けれど、本当にいけなかったのは、そんな奥さんを手伝おうともせず、全て奥さんをこき使って「ごはん」や「身の回りの世話」など、自分だけが居心地よく、家の中での欲求を満たそうとする旦那さんです。
要は奥さんの気持ちは無視して、自分のためだけに奥さんから奪うばかりなのです。
そして旦那に奪われてばかりのAさんは、そのうえ浮気までされたことにより、いつか仕返しをするまで離婚なんてしない、別の女のところへは行かせないといい、そんなご主人を幸せになんかさせないと恨みました。
また、相談を受けてる間中「私はあんなことも我慢してしてあげた」「こんなことも何も言わず旦那にしてやったのに…」と、してあげたのオンパレードで、残念ながらこれこそ、いつまでも見返りを求めているためそんな言葉になるのです。
また、そんなことを思い続けてしまったAさんは、とうとう心身症と診断され、さらにつらい日々を過ごすはめになったのです。
このように「見返り」と「奪う」という関係を続けていると、どんどんこじれていき、やがてお互い自分を見失い、最後はぐちゃぐちゃになってしまうという、こんなにも恐ろしいものなのです。
夫婦は与え合うことで良い関係を築いていける |
先ほどにもでてきたように、この不満という意味は「満足しない」ということでもあります。
この「満足しない」という気持ちが湧くとき、その人の心の奥では何かに満足したいという心理があるから、もちろんそうなるのです。
ではこのような場合は、お互いにどうすれば満足することができるのでしょうか。
もうお分かりの通り、それは感謝し合うことです。
食事でも洗濯でも何かしてもらったら「ありがとう」のたったその一言があれば、いわれた方は疲れも飛んで、やったかいがあるというものです。
そして感謝とセットで、もう一つ大切なことがあります。
それは、見返りを求めるのではなく、また相手から奪うだけではなく、お互いが「与え合う」ということです。
これは、相手に何かをするときなど「してあげる」という気持ちではなく、ただ相手のためになることや、その人が助かることを「する」ということ、これが与えることです。
その心の奥にある、本当に自分が満足して、満たされて生きていきたいなら、まずはお互いがそれを自ら進んで相手に与えましょう。
本当の愛を築いていくには、その愛を得たいからといって自分を偽ったり、見返りを求めることなどしてはいけません。
結婚は「嘘」では成立しないため、そんなことを続けていればいつか崩れてしまいます。
なので堂々と、真正面から本当の姿でぶつかって、そして自分の魅力を相手に伝え、またお互いの良いとこも悪いとこも「受けいれ合う」気持ちさえあればうまくいきます。
そして、自分がされて嬉しいこと、困っているなと思ったら喜んで手を貸すこと、夫婦ならこれが一番大切なことです。
なので、まずはお互い与え合うこと、そして感謝することです。
そうやって感謝することは、お互いの心の栄養となり、それがやがては幸せのエネルギーとなって、何かの良い形でそれぞれに返ってくることとなるでしょう。
お読みくださりありがとうございました以上marupoでした