心理学基礎から学ぼう初級編②「人間の発達」

心理学講座

テーマ

人間の発達を理解しよう

乳幼児~幼児期(0歳~6歳)

児童・学童期(6歳~12歳)

青少年期・思春期(12歳~19歳

感情って発達するの?

大人の発達とは?

成人期(20歳~30歳)

壮年期(30歳~60歳)

老年期

 

こんにちはmarupoです

 

「人間の発達・発達の過程」

 

心理学での発達とは、態度や行動が変化していく様であることを言います。それは「未分化な状態のものが分化していく過程」ということです。

 

もっとわかりやすくいうと「何もわからない狭い世界にいる状態から学習を重ね、様々な世界に活躍の場を広げていく」ということをいいます。

 

心理学を学ぶにあたって、人間の発達を理解しておくことはとても重要なこととなります。

 

なぜなら人間は幼児期から死を迎えるまで、脳が生きている間はずっと心や感情は発達し続けている生物だからです。体の成長や衰えは自然と進んでいきますが、人間の「心=脳」は自分の経験や学びから常に進化していくことができるのです。

 

人間の発達を理解しよう

 

子どもの発達「乳幼児~幼児期(0歳~6歳)」

 

発達課題「好奇心の制限」「仲間との遊び」「愛着関係の形成」

 

好奇心の制限…親は子供に対して、道徳的は規範を逸脱しない範囲で、子どもの好奇心を健全に伸ばしていけるように関わらないといけません。子どもの「やるべきこと」「やってはいけないこと」を区別させること、そして「良心」を育てることが大切です。

 

なのでこの好奇心いっぱいの大切な時期に、子どもの質問をうるさがったり、適当に対応したりすると、子どもの心を傷つけてしまうだけでなく、子どもはそのような親の態度を模倣してしまいます。

 

仲間との遊び子どもの遊びの発達段階・形態の変化

「一人遊び」2歳~2歳半⇒⇒「並行遊び」~3歳半⇒⇒「連合遊び」~4歳半⇒⇒「共同遊び」4歳以降

 

この遊びの形態が変化する時期は人間関係を学ぶ非常に重要な時期です。

 

○○ごっこ遊びなど、子どもたちはおままごとやいろんなごっこ遊びなどから様々な役割を演じることを通して意識が次第に社会へと広がっていくのです。

 

それをしながら遊ぶことによって「相手の立場になる」ことを学び自己中心的な性格からも脱却していきます。

 

愛着関係の形成…この時期に子どもが母親から離れ、安心して遊べたり、自由な質問ができるようになるためには、親と子供との間に安定した愛着関係が形成されていることが必要不可欠です。

 

それは親子の「基本的信頼感」といい、子どもが遊びを通じて、初めて他者関係を築くためには、まず親と子の安定した愛着関係が必要であることをしっかり理解しておかなければいけません。

 

●カウンセラーを目指す方へ●

乳幼児・幼児期の心理的な問題に取り組むときは、その家族の関係を注意深く観察することが大切です。そしてその家族と環境の調整を心掛けることが最も重要となります。こどもがその家庭環境で安心でき、そして安定した親子関係を築くように関わることが大切です。

 

 

幼児期は親との関係がとっても重要なんだな

 

 

「児童・学童期(6歳~12歳)」

 

発達課題…劣等感

 

この年齢の時期では学校生活」という家庭とは異なった集団の中で、自分の居場所を作り出していかなければなりません。なのでこの時期、その子どものもつ劣等感との闘いが発達課題として重要なこととなります。

 

劣等感との闘い…学校で学習が始まると子どもひとり一人に「成績」がつけられます。そんな中、成績の良い子は大人や先生から褒められて満足感を得たりしてさらに意欲を高めることができるなど、自分にとっても好ましい結果を得ることができます。

 

しかし、そうではなく、良い評価がもらえない子どもたちは、そんな周りの子どもたちと比較され劣等感を抱いてしまいます

 

児童・学童期の子どもは今後の人生を生き抜く力を養うための、土台作りの時期です。

 

なのでこの土台作りの時期に劣等感が根付いてしまうと「自分はダメな人間なんだ…」という低い自己評価を獲得してしまうのです。

 

このような低い自己評価(自己肯定感)を得てしまうと、その子の今後の人生に大きな影響を与えてしまうことになるのです。

 

自己肯定感とは…自らの在り方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉です。

 

 

その子が劣等感に負けないためには、親や周りの大人の言葉がとっても重要です

 

 

「青少年期・思春期(12歳~19歳)」

 

発達課題自分を独立した一人の人間として認識すること同一性の確立・アイデンティティ

 

この青少年期・思春期の時期は「これから自分はどんな人生を歩めばいいのか」「自分にはいったい何ができるか」「自分は何者なのか」という深い疑問を抱える時期でもあります。

 

自分の中でいろんな思いを思考錯誤しながら自分なりの答えを見付けていかなければならない時期なのです。

 

自分を独立した一人の人間として認識すること…この時期は自己が混乱しやすい時期でもあります。

 

自分が社会のどこに位置づけされたのかを見失ってしまうと自我同一拡散の状態に陥ることもあるのです。

 

なのでこの拡散を乗り切り、自分の進むべき道と居場所を見つけ、自分を一人の人間としての存在価値を見出すことが非常に重要な課題の時期であるのです。

 

ここまで学んできた「乳幼児・幼児期」「児童・学童期」「青少年期・思春期」の3つの時期

 

これに安定した居場所を見つけるためには環境作りが非常に大切です。子どもにとって良い環境をつくるためには、やはりこの子どもの「家族」「親」最も重要な役割を担っています。

 

なのでここで述べたような発達課題がうまく達成できなかったという場合、その子どもたちは社会に適応できない状態に陥ってしまいやすくなります。

 

これから子育てする方や、カウンセラーを目指す方はこの発達課題をしっかりと理解しておく必要があります。

 

 

感情って発達するの?

 

感情は発達していく赤ちゃんは母親の笑顔から「嬉しい」や「楽しい」を見て感情表現を学んでいきます。なので感情表現豊かな母親とのかかわりの中で、自分なりに模倣を繰り返し、感情を表現する方法を学習していくのです。

 

子どもたちは、身近な大人を見て模倣しながら、感情の表現方法を習得していくのです。そして成長していく過程で、社会という集団の中で、自分がどのようにそこで感情表現をすれば適応できるかを学びながら発達し続けていくのです。

 

 

子どもの将来を思うなら大人がその見本をみせること

 

 

大人の発達とは?

 

大人の発達段階…「成人期(20歳~30歳)」「壮年期(30歳~60歳)」「老年期」

 

「成人期(20歳~30歳)」

 

成人期(20歳~30歳)…成人期は結婚を意識し始める時期です。好きなひとや家族になりたい相手と親密な関係を求める時期です。

 

そして親密な関係をその人に求めて、それが成功すると、相手のことを深く理解することができます。そしてお互いに共感性を高めることができるのです。

 

しかし、親密な関係の獲得に失敗してしまうと(失恋など)孤立感が強くるのです。なので安定した幸福感を得るためにはその人自身リスクを負うこともあります。そういう意味から成人期というのは安定を求める時期でもあります

 

 

「壮年期(30歳~60歳)」

 

ユングは、この時期に人々が一番不安を感じることが多いということをみつけました。それを中年期の危機と明言しています。

 

 

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これから心理学を学ぶ方必見歴史に残る心理学/

中年期は人生の折り返し地点です

 

「老年期」

 

老年期には死をどのように受け入れるか、という重大な課題が待っています。それぞれが「死」と向き合う重大なテーマがあるのです。

 

人間はその寿命を全うするまで、経験から学び受けいれ、また失敗を重ねたりしながら、自分の人生を日々進化させていき、発達し続けていくのです。

 

🌼まとめ🌼

 

今回は人間には「発達の過程」があることを学びました。

 

けれどこれは子どもをひとつの枠に入れて育てるということではありません。

 

ただ、いまあるその過程や環境から個性が創りあげられていくのです。ということは、親が我が子を育てる中、「自分の思った通りに子どもが育ってない」と思うことがあるのであれば、それはその親自身が気づかないまま子どもに見せつけている行為がある場合があります。

 

そんな意味でも子どもに対する自分の日ごろの言動が大切となります。子育てとは、そのくらいの責任感を持って行うことが大切です。

 

お読みくださりありがとうございました。以上marupoでした

 

お読みくださりありがとうございました

この記事を書いた人

 

はじめましてmarupoです今年50歳です

24歳で結婚しその後二人の子宝に恵まれたが、その育児の真っ最中に「うつ病」を患い同時に体も動かすことができなくなり入院。 そんな自分をどうしても受け入れられずに苦しんでいたが、その病院の本棚で「心理学の本」と出逢い、そこから心理学の学びがはじまる。 この学びを活かして、これまで20年ほどカウンセラーとして対面や電話などでいろんな方の悩みや相談に対応し、自らサロンを開いて数年間講座などもしていた経験をもつ。

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