こんにちはmarupoです
今日は「失敗を恐れる心理」についてのお話しをお伝えします
アメリカの社会心理学者にフィリップ・ジンバルトーというスタンフォード大学の名誉教授で心理学者がいるのですが、その人はいろんな角度から長年にわたり「恥ずかしさ」の研究をしているんですね。
実はその学者が世界中の子どもについて、「恥ずかしがる」という心理を研究したところ、世界中で一番恥ずかしがりやな子どもがいるのは、なんと「日本人」なんだそうなんですね~😲
まず「恥ずかしい」という気持ちが、どこから生まれ一体何かというと、それはなんと4つの恐怖心からきているそうなんです。ではこれからその4つの恐怖心というものをお話ししていきます。
恥ずかしい気持ちが生まれてしまう4つの恐怖とは
①失敗することの恐怖
②人から拒絶されることの恐怖
③人から低い評価をされることの恐怖
④親しくなることの恐怖
いずれにしても「恥ずかしがりや」の特徴としてはまず「失敗を恐れる」ことからきているようです。
ではなぜ、その恥ずかしがる子どもが一番多い国が「日本」なのでしょうか。そしてなぜ失敗を恐れているのでしょうか。
なんと研究を進めていると日本にはこんな特徴がありました。
日本は、子どもが失敗をしたとき、親に一番怒られる国
その研究をしていた学者達は、世界中の家族の在り方や、親が子どもに対する接し方を調査しながらわかったことがあったそうです。
それは子どもが失敗したときにあれほど怒られる、責められるのはなんと日本人だけだったそうです。
例えば
A君は勉強がなかなか得意ではありませんでした。まだ遊びたい盛りですが、週の2回ほど塾に通って勉強していました。
しかしある日けっこうがんばっていたにもかかわらず学校のテストで悪い点数をとってしまいました。
するとお母さんに「だから遊んでばかりいないでちゃんと勉強しなさいってあれほどいってるでしょう!なんのため塾にいってるのよー!」と怒られてしまいました…😢
これは日本人にはなんてことのない行為に感じますが、世界からみてみると、なぜテストの点数がとれなかっただけで、あんなに怒るのか不思議ということでした。
けれど日本人は大切な我が子に失敗をさせたくない、将来できるだけ失敗せずに立派な大人になってほしいという思いから、小さいうちにわかってもらおうという親心からなんですね。なので何か失敗をしたとき、以外と普通にやってることなんです。
ただ実際はテストの点数が悪くて一番落ち込んでるのは、実はA君なんですね。なのにお母さんはさらにガミガミとA君を責め立てます。するとA君はこう思いました。
「今度テストの点数悪かったらどうしよう…。今度はいい点とらなくちゃもっとお母さんに怒られる!!」
ざっと日本ではこんな感じどこにでも出てきそうなよくある光景かもしれません。
ではなぜ、ほかの国ではそういうことが不思議に感じたのでしょう?ここで一旦、別の国の子どもや学生の例を見てみましょう。
例えばアメリカやカナダと日本を対象に、心理学の学者たちが行った研究でわっかたことがあります。それはまず何か、学生たちを対象に行った結果がこちらです。
アメリカやカナダの学生は成功するということを目的に行動している。または「成功したい!」という動機で動いている。
ということでした。そこで、一方日本の学生は何をどう思って動いているのかというと、
日本の学生は「失敗しないように」または「失敗しないために」という動機で動いている
ということなのです。…これはどういうことなのか?
まず「失敗しないしないように」という動機で行動することは、もちろん何かに挑戦したいと思っても、「それが失敗したら…」とか「失敗したくない」という気持ちが先にくるので、その時点ですでに本来やるべきことをやらない方の選択をしてしまう、ということなんです
しかし、これってよく考えたら、ものすごい人生の損失だと思いませんか
まず本当ならやってみたいことがあるのであれば、やってみてみることが大事なんです。
もちろん、やってみた結果、もしかすると成功するかもしれないし、失敗するかもしれません。これはわかりません。
ただ少しずつ時代とともに変わってきてはいますが、いまだに日本でよくある光景は、もし例えば何かに挑戦して失敗に終わり借金を抱え落ち込んでしまった人がいたとします。
するとそれを知った会社の同僚からは「お前失敗したのかよ~」「あんなに張り切ってたのにね~」などとバカにされ笑われてしまいがちです。
しかもそれを知った友人からは「あんなに無理だからやめとけって言っただろう」と言われてしまい、親からはこれでもかと「失敗してしかも借金つくるなんて親戚中の恥さらしだ」なんて落ち込んでる人に対して2重にも3重にも傷口に塩を塗るような言葉をあびせます。
こんなこと言われ続けたら、立ち直ってももう何かに挑戦する気は起きなくなるでしょう。
だからと言って、失敗を恐れてやりたいことを諦めたり、挑戦することをしないというのは、自分の人生の幅をどんどん失っていくようなもの、自分の世界を小さくしてしまうということなんです。
ちょっとここでアメリカの子どもがある日学校から帰ってきたときの、お母さんとの会話です。
お母さん→「お帰りなさい、今日は学校どうだった?」
子ども →「今日はとくに何も学ばなかったよ」
お母さん→「どうして?なにもなかったの?」
子ども →「だって何も失敗しなかったもん」
お母さん→「そう、それは残念だったわね」
次に例えばこれが日本だとこうなります。
お母さん→「お帰りなさい、今日は学校どうだった?」
子ども →「今日は音楽の時間に歌のテストがあったよ」
お母さん→「上手に歌えたの?」
子ども→ 「うん、失敗せずに歌えたよ!」
お母さん→「みんなの前で失敗しなくて良かったね」
おわかりいただけただろうか
アメリカの場合、親も学校の先生もまずは「チャレンジすること」そして「失敗してもそこから学ぶ」ということを子どもたちにおしえています。
それは学校の勉強をはじめ、人とのかかわりや自分のやりたいことなど、いろんなことを知っていくためには親や大人の言葉ではなく、まず本人に勝手にやってみることをさせます。
もし、そこでうまくいかなかったり、けがをしたり、周りに笑われても「本人にとってそこから学ぶこと・知ること」の方が大切だからです。
そのためには失敗に恐れなんてものはないという考え方。
ところが日本では、何かにチャレンジして失敗すると→周りにバカにされる・親や先生や友人などに相談した時点でだいたい「するな」「やめとけ」などと引き留められる・そして失敗に終わった姿を見て「だからやめとけと言っただろう」と言われる。
そしてなぜかそれは恥じた行為だと親に責められる。
失敗することは恐れだと決めている考え方。
これがパターン化している。
まだ小さいうちから失敗をさせたくない理由は日本独特のもともとある風習のひとつであり、また教育であったり、それによってそういう考え方に自然となること、要は質なんです。
まとめ |
①失敗することの恐怖・・・何かに挑戦したくても失敗が恐いのでしない
②人から拒絶されることの恐怖・・・笑われたりバカにされるのが恐い
③人から低い評価をされることの恐怖・・・「お前には無理だ」「だからやめとけって言っただろう」と挑戦したことには評価されず、失敗したことばかりを責められるのが恐い
④親しくなることの恐怖・・・上記によってめばえる「人見知り」や「対人恐怖」
最初に冒頭でお伝えした心理学者の「恥ずかしい」と思うことの研究について、蓋を開けてみるとこんな恐怖心からくる心理があったんですね。
それは大人になっても「あがり症」や「対人恐怖症」などにつながることもあるんです。
ではなぜ日本人は世界の中でも失敗を恐れてしまう人が多いのか
それには幼いころから、このような考え方を「あたりまえ」としていることによる日本人の考え方によるものです。
もちろん全ての日本人がそうではありません。もちろんそんなことを跳ねのけていろんなことに挑戦している日本人もたくさんいます。
けれど、そんな人ほど何か失敗したりすると、あることないこと言われたり居場所を失うような立場になりがちです。
それが有名な人だったりすると関係ない人たちからもさらにひどい仕打ちを受けたり勝手なことを言われたりするものです。
メディアなんかも、そんな日本人特有の心理的な部分や風習や質を利用して、ここぞとばかりに面白おかしく話題にし追い詰めます。
もちろんアメリカやほかの国にもそういうことはありますが、もしそうなった場合の本人の立ち直り方はかなり違います。
例え頑張っていても失敗をすると怒られてしまう、なので怒られないようにするためには失敗を避けることを選択する。
またはそうしようとする人に対してたたく、出る杭を打つことをする。よってチャレンジすることをはなから選ばない。選ぼうとしない。
けれどこれではその人の人生、なんの成長も進化もできません。しかも4つの恐怖心に縛られたまま一生を過ごすことになります。
せっかくこの世にうまれてきたのならば、自分の人生やりたいことをやるべきです
動物や虫なんかは同じように地上に生きてはいますが、人間は人間にしかできないことがたくさんあります。
ほかの生物とは違い、せっかく人間に生まれてきたのだから、人間にしかできないという素晴らしい生き方にチャレンジし、それによって成長していくということはことは止められない進化と同じです。
なので本来誰にも止めたり否定することはできないことなんです。
できればこれからは恥だとか無理だとか、そんなこと言わなくなるような時代がくればいいですよね。そうすれば誰にとってももっと生きやすい世界になります。
そんな時代がいつか早く来るといいですね☆