機能不全家族・泣いているインナーチャイルド

機能不全家族

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機能不全家族

泣いているインナーチャイルド

2タイプのアダルトチルドレン

 

こんにちはmarupoです

 

アダルトチルドレンを生み出す機能不全家族、そしてそこで育った子どもは自分が傷つきながらも大切な親のために、本当の自分を偽り続け演じていくことで愛情やストロークを得ようと必死にがんばります。

 

そうした自分の心の中にいる傷ついた子どもをインナーチャイルドといいます。今回はそのことについてお話ししたいと思います。

 

⇩合わせてお読みください⇩

アダルトチルドレン 親から傷つけられた人へ

 

 

機能不全家族

 

機能不全家族とは…家族のメンバーの安全が守られず、適切な保護を与えられず、一人一人の人格が尊重されない家族。

 

それはあくまで、そこにいる子どもの目から見て、家族として機能していない家族のことをいいます。そこにはこんな状態が日々家庭の中で繰り広げられています。

 

【機能不全家族とはこんな家族】

 


◉身体的・性的・精神的虐待の起こっている家族

◉夫婦間や嫁姑間の仲が悪い家族 
      
◉怒りの爆発する家族      
      
◉愛のない冷たい家族  
          
◉親の期待が大きすぎる家族 
        
◉他人の目を気にする、表面だけよい家族 
  
◉お金・学歴・仕事だけが重視される家族 
  
◉秘密があまりにも多い家族      
   
◉親と子供の関係が逆転している家族   
  
◉子どもを過度に甘やかし溺愛する家族  
  
◉依存症のある家族       
      
◉兄弟姉妹や他人と比較される家族 
     
◉親が病気がち、留守がちな家族  
     
◉情緒不安定な親がいる家族  
       

 

これはすべて、大人としての解釈ではなく、子どもの目からみて「そうだ」と思うところがあれば、それは安心安全ではない家族です。

 

 

以上のような家族の中で、その時に子どもだった自分が「安心することができない(できなかった)」「ずっと緊張していた」「落ち着くことができなかった」「家の中での時間は憂鬱だった」という気持ちで過ごしていたのであるなら、それは機能不全家族です。

 

 

そしてこうした機能不全家族では、その家の中で暗黙のルールのようなものが子どもには伝わっているのです。

 

【子どもに伝わる暗黙のルール】

 

・「感じるな」…感情を素直に表すのは良くない           

 

・「話すな」…起こっている問題について話し合うのは良くない    

 

・「信頼するな」…人を信じてもろくなことはない          

 

この「暗黙のルール」とは、子どもの自分が子どもらしく振舞えないということです

 

 

泣いているインナーチャイルド

 

本来、子どもは誰でも子どもらしく、感情や興味を自由に表現し、素直に話したりしながら、自分の感覚で人を信じます。

 

そうした自然に純粋で素直な姿でいられる子どものことを「ワンダーチャイルド」といいます。

機能不全家族とは逆に「機能している家族」とは、無条件で愛情が与えられ、家は子どもにとって安心できる場所であるということになります。

 

しかし、その子どもにそれが得られない(機能不全)場合、自分のことは後回しにして、そして自分の気持ちをないがしろにしてまで、家族の中で別の役割を演じはじめるのです。

 

これは子どもとしては偽りの自分です。こうした子供を「インナーチャイルド」といいます。

 

ただなぜ、子どもがわざわざインナーチャイルドとして振舞わなくてはいけないのでしょうか。それにはこんな理由があるからなのです。

 

  親が喜んでくれないと…      

親が安心してくれないと…   

親がリラックスしてくれないと…

 

親がそうしてくれないと、子どもは親から愛情(ストローク)を得られないからなのです。

 

例えばDVのある機能不全な家族の子どもは、母親に暴力を振るう父親から、子どもである自分が必死で母親を守ろうとしたり、また泣いている母親を慰めたりと、母親が少しでも喜んでくれたり、安心してくれるよう、一生懸命がんばります。

 

その姿は子どもなのに大人のような役割で、本来の子どもらしい子どもの姿ではないのです。

 

ただ子どもにとっては、どんな親でも自分の大切な親でしかありません。

 

自分が守ろうとすることで母親が安心してくれたり、笑顔になってくれたとなれば、その子どもはそれが親からのストロークを得たということになりやっと安心できるのです。

 

機能不全家族の中の子どもとは、そんな家族の状態の中で、親からの愛情やストロークを得るために、必死に小さな身体と頭を使って精一杯、自分が担うべき役割を見つけ出し演じるのです。

 

 

2タイプのアダルトチルドレン

 

機能不全家族で育った子どもは アダルトチルドレンになりやすい傾向があるのですが、それは2タイプにわかれます。

 

【タイプ1】

・親に肉体的・精神的に虐待され続け自己肯定感をまったく得られない状態で育った

・無条件のマイナスストロークを与え続けられたか、無視されるという愛情やストロークのない状態が続いた

これは強烈な自己否定が拭えないアダルトチルドレン

 

 

このタイプの人は、何をやっても自分の存在を全否定される状況で育っています。

なので常に自分が存在していることに罪悪感や不安を抱いています。

そしてその心にあいてしまった空虚感を何か一定のもで満たそうとして「依存症」に発展していくのです。

この場合は、自分も他人も「NO」だという自己破壊的な行為となり、長期のひきこもり・暴力・自傷行為・自殺などに走らせていくこともあります。

    

 

【タイプ2】

・家庭内のメンバーの仲が悪かった(夫婦間・嫁姑間など)

・家庭内に冷たい空気が漂っていた(夫婦間に会話がない・愛情を感じられないなど)

・子どもがバランスのとれた大人として振舞わなければいけなかった

これは条件つきのストロークを与えられたアダルトチルドレン

 

 

このタイプは常に何かの条件を出されそのゴールを設定され、それをクリアすれば親からの愛情やストロークがもらえる、大切な親の意向に沿えば大切な親が喜び、そしてプラスのストロークを与えてくれる。そのような状態で育っています。

 

親の願望が自分の願望だと錯覚し、親から見れば聞き分けがよく、親が望めば勉強も頑張り成績もよく面倒見の良い、よくできた手のかからない子どもです。

 

しかし、忍耐強く頑張って自分のことは後回しにしてまで苦しまなければ「自分は認められない」という信念があるため、そのように育てられた子どもは、その後の人生でその信念を確認できるような環境を無意識に引き寄せるようになってきます。

 

それが共依存で共依存症者の生い立ちがここにあります

 

 

僕が頑張れば親は喜んでくれる…

 

 

まとめ

 

アダルトチルドレンはどのタイプにしても「機能不全家族」という環境の中で、自然な姿を出すことができず、ありのままの自分を受け入れられる場所を知ることができなかったのです。

 

そこには本来の自分は存在してはならないという「見捨てられ不安」があったためです。それは、その人の心の底にできた暗闇のように、得体の知れぬ恐怖をもたらし続け、深い「トラウマ」となっていきました。

 

それはありのままの自分ワンダーチャイルド存在を殺してしまうことなのです。機能不全家族の中で親の犠牲となり、本当の自分を殺し抑えつけて隠してしまっているのです。

 

代わりにその場をしのぐ、周囲に対して都合の良い自分となってある代理を据え変えます。

 

それが偽りの自分インナーチャイルドなのです。

 

けれど代理で据えた自分がこころから安心できることはなく、その人は傷つき常に空虚感につきまとわれます。

 

そしてその心の中には本当の自分ではない偽った傷ついた子どもを抱えたまま大人になっていくのです。

 

 

そんな「傷ついたインナーチャイルド」を「元の自分の姿ワンダーチャイルド」に戻していくためにはそのインナーチャイルドを癒す必要があります。

 

次回はそんなインナーチャイルドを癒すお話しをしていきたいと思います。

インナーチャイルド・セラピー「癒しの作業」

 

お読みくださりありがとうございました以上marupoでした

 

 

お読みくださりありがとうございました

この記事を書いた人

 

はじめましてmarupoです今年50歳です

24歳で結婚しその後二人の子宝に恵まれたが、その育児の真っ最中に「うつ病」を患い同時に体も動かすことができなくなり入院。 そんな自分をどうしても受け入れられずに苦しんでいたが、その病院の本棚で「心理学の本」と出逢い、そこから心理学の学びがはじまる。 この学びを活かして、これまで20年ほどカウンセラーとして対面や電話などでいろんな方の悩みや相談に対応し、自らサロンを開いて数年間講座などもしていた経験をもつ。

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