死の恐怖や耐えられない不安な状態が続く「不安障害」

不安

こんにちはmarupoです

 

神経症は、心の調和がとれなくなった時にその人に症状として現れます。

 

それは、人の体の外側や体内に原因がはっきりと形にでて認識できるものではなく、心の中で起こる形の見えない原因によって、さまざまな症状がでてくることをいいます。

 

その、神経症の症状の中核になるのが「不安」です。

 

この不安は、不安症状が異常に強く出てきたり、不安を感じる期間が異常に長いと病的不安として現れてきます。

 

 

また、この不安とは、漠然とした原因がはっきりしない対象への恐れでもあります。

 

ただ、この不安の感情というのは、誰でも感じる身近な感情です。

 

しかし、人はその不安があまりにも強くなり過ぎてしまうと、強い恐怖感を抱いてしまい、パニック発作を起こすこともあります。

 

そして、そのような強い不安が常につきまとってしまうと、現実的な危険とは無関係に沸き起こってしまう「死の恐怖」を感じてしまうこともあるのです。

 

これを不安障害(不安神経症)といい、昔はそれをノイローゼといいました。

 

なぜ人は心の調和がとれなくなると、そのような不安が病的な症状となって現れるのか、その原因や主な症状をみていきましょう。



不安障害

 

不安障害(神経症)は精神病と混同されることも多いのですが、それとは違い、健康な人が普段体験するような心や身体に対する感情や感覚が、度を越えてしまった状態になったときに起こってしまうものです。

 

また、そのような神経症になりやすい人は、どのような性格の傾向があるのでしょうか。

 

*神経症になりやすい人とは*

 

自己内省的

理知的

意識的

長所:真面目で責任感が強い。自己反省ができる。

短所:どんな小さな欠点も見逃さずそれが劣等感につながりやすい。

 

執着性が強い 長所:物事にこだわる。粘り強い。何でも頑張れる。

短所:こだわりすぎて融通が利かない。

 

感受性が強い 長所:ひとの世話を焼くのが好き。細やかで、よく気がつく。

短所:心配性。ちょっとしたことで不安を抱く。

 

向上心が強い 長所:目標に向かって努力を惜しまない。

短所:完璧主義であるため、少しでもそれが完成されないと落ち込んでしまう。

 

 

 

一般に、神経症の人は内向的性格が強いといわれています。また、理知的で執着性、感受性が強く、上昇志向の強い人がなりやすいようです。

 

それらの方向が偏り過ぎた時、心の調和がとれなくなり、神経症となってしまうのです。

 



身体に現れる症状と特徴

 

身体に現れるその症状や特徴は、以下のようなことが生じてきます。

 

神経症の身体症状

身体的症状

・胸騒ぎや動機が高まる 

・呼吸困難・手足のしびれ

・発汗・のぼせ・ふらつき

・めまい・吐き気・立ちくらみ

精神的症状

・イライラ感・落ち着かない

・死の恐怖や苦しみ

・パニック発作

神経症の特徴 身体症状の自覚が強く、落ち着けなかったりします。

また、病的な不安が起こると、不安が不安を呼び、予期不安まで加わり、不安がますます強まっていきます。

 

また、発症は突然起こる場合もありますが、一般的には日常生活での不愉快な体験や孤立状態が原因となって、病的不安が起こることが多いとされています。

 

そして、不安障害で有名なのがパニック障害です。

 

【パニック障害】

 

パニック障害の症状は、呼吸困難やめまい、吐き気や立ちくらみなどの身体症状とともに「自分は死んでしまうのではないか」というような死の恐怖を強く感じるなどの耐えられない苦痛感情が生じてきます。

 

この症状は、何の前触れもなく突然やってくるので、「また発作が起きたらどうしよう…」という予期不安を強く抱いてしまうようになります。

 

この予期不安を生じると、次第に悪循環へと陥ってしまい、不安な状況から抜け出せなくなってしまいます。



【不安増大のサイクル】

 

①突然の発作から生じる身体的症状

⇩⇩

②不安から生まれる感情「自分は死んでしまうのではないか…」など

⇩⇩

③予期不安「発作が来るのが恐い」などの恐怖心

⇩⇩

また①へ戻る

 

①から③へ繰り返しによって苦痛感情や恐怖心が強化していくというサイクル

 

この状態が繰り返されると、感情が「死」への恐怖と結びつき、苦しみが増大していく

 

人は、このようなパニック発作を経験すると、予期不安の高まりから公共の場を避けてしまうことがあり、それを「広場恐怖」といい、その症状を伴うことが多くあります。

 

 

また、不安障害には全般性不安障害があります。

 

【全般性不安障害とは】

 

この症状は何に対しても過度に心配し、将来への不安を抱くなど、慢性的な不安状態が特徴です。

 

この全般性不安障害は、パニック障害ほどひどくはないものの、胃腸症状や震えや緊張、入眠困難などの睡眠障害を伴うことがあります。

 

この全般性不安障害を抱える人のパーソナリティは、子どものころから臆病で、心配性な性格である場合が多いです。

 

しかし、もともとおおらかでのんびりしている人が就職や結婚で失敗したり、または大きな病気などを期に自信を失い、気弱で臆病になり、不安を抱えてしまうこともあります。

 

そのような出来事からも、人は誰でも不安な感情をもつことは自然なことです。

 

ただ人はいったん不安になると、不安でオロオロしたり、仕事も手につかなくなったり、最悪の状態に陥ることばかりを考えてしまいがちです。

 

もし、不安が不安を呼び、病的な症状が現れる場合などは、早めに治療をすることが大切です。

 

また、パニック障害を抱える人は、絶えず発作に怯えて日常生活が不安に満たされているため、心の支えが非常に重要となってきます。

 

なので治療とともにカウンセラーなどに話を聞いてもらったりすることをおすすめします。

 

 



まとめ

 

不安障害とは、心の調和がとれなくなった時にその人に症状として現れます。

 

この不安が強いと、身体に胸騒ぎや動機が高まったり、 呼吸困難・手足のしびれ、発汗・のぼせ・ふらつきなどの症状が強く出てきたりします。

 

そして、不安を感じる期間が異常に長いと病的不安として心身に現れてくるようになり、それは苦痛感情や恐怖心が強化していくという悪循環なサイクルを生じてしまうのです。

 

 

この状態が繰り返されると、感情が「死」への恐怖と結びつき、苦しみが増大していくのです。

 

 

このような不安な気持ちを避けるためには、日頃から心配しすぎるような考え方をしないようにしたり、ストレスをうまく発散していくことが大切です。

 

⇩⇩合わせてお読みください⇩⇩

ストレスを発散させる対処法「ストレス・コーピング」

心理学基礎から学ぼう初級編⑤「心の病・うつ病とは」

 

また、早めの治療を心がけ、治療とともにカウンセラーなどに話を聞いてもらったりすることが大切でしょう。

 

お読みくださりありがとうございました以上marupoでした



お読みくださりありがとうございました

この記事を書いた人

 

はじめましてmarupoです今年50歳です

24歳で結婚しその後二人の子宝に恵まれたが、その育児の真っ最中に「うつ病」を患い同時に体も動かすことができなくなり入院。 そんな自分をどうしても受け入れられずに苦しんでいたが、その病院の本棚で「心理学の本」と出逢い、そこから心理学の学びがはじまる。 この学びを活かして、これまで20年ほどカウンセラーとして対面や電話などでいろんな方の悩みや相談に対応し、自らサロンを開いて数年間講座などもしていた経験をもつ。

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