無条件の愛情(ストローク)と条件つきの愛情

心理学講座

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こんにちはmarupoです

 

以前「ストロークの法則」をこちらの心理学講座でお話ししました。

心理学講座・交流分析「ストロークの法則

 

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今回はこのストロークの内容をさらに4つに掘り下げてご紹介いたします。

 

「ストローク」=心の栄養と呼んでいます。そしてビタミンやたんぱく質がなければ体に不調がくるように、心にはストロークがなければ、人は生きてはいけないくらい大切なものなのです。

 

けれど、そこには4つストロークが存在しています。

 

そのうちの1つは、人間が生きていくうえで本当に安心でき、強い心を保つことができる「無条件のプラスストローク(無条件の愛情)」

 

そして残りの3つは生きていくうえで否定的な感情を植え付けてしまう

条件つきのプラスストローク

条件つきのマイナスストローク

無条件のマイナスストロークです。

 

 

 

「無条件のプラスストローク」

 

無条件のプラスストローク…無条件の愛情。私たち人間が最も安心するのは、このストロークを得たとき。

 

・どんな状態でもありのまま、そのままの自分(あなた)で良い

 

もっと言えば、それぞれの役割や立場、男・女関係なく、一人の人間として、ありのままのあなた(自分)でOKであり愛している、生きてるだけで存在価値がある、ということ。

 

 

生まれてくれてありがとう

 

では、それ以外のストロークにはどんな意味があるのでしょうか。

 

「条件つきのストローク」「無条件のマイナスストローク」

 

・「条件つきのストローク(条件つきの愛情)」…ストロークの法則に従えば、人間は無条件のプラスストロークを得られないとき、何もないよりはましなので条件つきのストロークを得ようとする。

 

条件つきのストロークとは

その名のとおり、ストロークに条件がついていて、その条件をのんで初めて手に入る愛情、ストロークのこと(そのストロークにはプラスとマイナスが存在する)

 

条件つきのプラスストローク

「例」

・家事も仕事もこなす良いお嫁さん

・妹の面倒をよく見てくれるから良いお姉ちゃん

・いつも仕事をしてくれるから立派なお父さん

・手がかからない良い息子

・グチを言わない良い母

・いつも目標達成できるから良い社員

…など

人物の前の言葉にはすべて○○が(条件)あるからとあります

 

それができるから良い「お父さん」「お姉ちゃん」という、その条件をクリアしないといけない。それをクリアしてプラスのストローク褒められたり撫でられたりなどの愛情が得られる。

 

一見肯定的のようだが、その人が大切な人から認めてもらうには、その大切な人が喜ぶことなど、自分ではなく誰かのためになにかの条件を達成しないといけない。そしてそれを自分は好きでなくても頑張ってクリアすれば大好きな親や家族や大切な人からストロークが得られる。

 

↑↑何らかの条件をクリアすれば、その報酬としてストロークが得られる↓↓

 

条件つきのマイナスストローク

「例」

・勉強しないとおやつはなし

・子どもを産めない嫁は役立たず

・長男なのに跡継ぎもしない親不孝者

・寝たきりになったら生きてる価値はない

・男は早く就職しないと一人前ではない

・家事が下手なら女として魅力がない

・目標達成しないとダメな人間

…など

こちらの場合は、条件をつけられた状態で、そしてそれが果たせないと人としてダメしています。

 

その条件ができない(○○ができない)人間は、その役目はできない、や 人として否定されています。

 

 

無条件のマイナスストローク

「例」

・何をどうやってもダメな子

・お前は生まれてきてはいけない子(人間)

・あなたは役立たず、誰からも評価されない

・生きてる価値がない

・誰からも愛されない

・自分(あなた)はダメ人間

…など

これは、人としていちばん与えてはいけないストロークです。

 

一人の人間としてあなたの存在自体がすべてダメ・NOだということを伝えると、それを聞いた本人は、自分の大切な人から完全に拒否され、心に無数の傷を負ってしまい生きる気力を失います

 

それは鋭い剣で何度も何度も一方的に傷つけられるようなことと同じくらい酷いことです。

 

しかし、幼い自分がどうしても生きていくためにはこのようなストロークでも受け入れるしかありません。

 

ただ、心に受けた無数の傷は、心を歪ませそして大きな穴となり、大人になってもありとあらゆる人間関係にいろんな影響をもたらしてしまいます。

 

 

では、この「条件つきの+・-ストローク」「無条件のマイナスストローク」を受けて育った環境から成長すると人はどうなってしまうのか…というと、それはその人のこころの傷トラウマ」となり、いろんな人間関係に影響を及ぼしてしまうのです。

 

けれど、その傷の受け方も人によってはさまざまです。

 

しかももし傷ついて苦しんでいても、本人がそこに気づいて立ち直ろうという思いさえあれば、いつかはその傷を癒して、自分の人生を取り戻すことは人は生きていれば必ずできるのです。

 

ではここで一度、こころの傷についてお話しします。

 

「こころの傷・トラウマ」

 

トラウマ…日本語で「心的外傷」と訳付けされています。

 

心理学での「トラウマ」とは…あまりに精神的ダメージの大きい体験に遭遇すると、人は心の深いところに傷跡が残ってしまいます。そしてその体験がその人にとって強烈なショックであるとき、感情の処理が適切にできないのです。

 

そのため、その出来事や感情を自分の無意識の世界に閉じ込め(抑圧)てしまい、それが長期にわたってさまざまな影響をもたらすこと、これをトラウマと言います。

 

また、そのような影響のでる傷は、ひとつの大きな傷だけでなく、複数の傷が重なって影響する場合もあります。そして、その人が「その出来事をどう捉えているか」ということが重要なのです。

 

それはどういう事かというと、たとえ別の人が同じようなショックな体験をしたとしても、それによってトラウマになる人もいれば、トラウマにならない人もいるということ、それは個人の質や条件にもよる、ということなのです。

 

 

トラウマになるかどうかは、人によって捉え方が違う

 

なので出来事の質や、大小の問題ではなく、その出来事が傷となってその人にどう影響を与えたかどうか、という本人の主観が重要となります。

 

ただし本当に問題なのは、深いトラウマを抱えたままでいると、自分でもコントロールできない感情や虚無感に振り回され、生きづらさを感じてしまうのです。

 

それが、周囲の人間関係や家族、親しい人たちとの間にも影響をもたらし、自他ともに不快なトラブルや不幸な環境を引き寄せる結果となってしまうのです。

 

 

トラウマは自分の気づかないうちに不幸を引き寄せている

 

しかし先ほども言いましたが、もし今傷ついて苦しんでいても、本人がそこに気づいて立ち直ろうという思いさえあれば、いつかはその傷を癒して、自分の人生を取り戻すことは人は生きていれば必ずできます。 ではその方法とは。

 

 

傷を癒すには

 

こころの傷・トラウマは「無条件のマイナスストローク」「条件つきの+・-ストローク」が原因となってできてしまいます。

 

なぜなら、何かの条件をつけられるということは、無条件のありのままの自分は否定されている、本来の自分の存在価値は認められていない、ということだからです。

 

それは心に傷をつけ、ダメージを与え、そして本人の自尊心の低さにつながっていきます。

 

ただし、傷を癒す方法が唯一あります。それは「無条件のプラスストローク」です。

 

・「あなたはあなたのままでいい」

・「生きてるだけで私は嬉しい、幸せ」

・「あなたの存在がすべて」

 

こころに傷を持っていても、どんなに悲しい幼少期だったとしても、たったこの世に一人の人間として、あなたにはあなたの存在価値がある、ということを与え続け、そして受け取ることです。

 

 

心理学講座・交流分析「人生脚本今ここでの私」👈合わせてお読みください

 

どんなにトラウマや傷を負ってしまっても、本人が勇気を出してこの無意識の苦しみに気づくことができ、そして無条件のプラスストロークを受け取ることができたら、その人は人間が傷ついてしまう原因や気持ちもわかるし、また立ち直るまでの苦しさやつらさも知るでしょう。

 

そしてそれを乗り越えたとき、それは生きる上でどんな人よりも鬼に金棒です。

 

ただし、間違っていけないのは、そういう経験を過去に持っていたからといって、全てがわかるということではありません。

 

今の自分が不幸なのは過去のせいだと言っている間は難しいことかもしれません。

 

気づくということは、あくまでも 過去の体験に浸り、落ち込んだり、親を責めることではなく今の私が「なんで人に対してこんな言動をとってしまうのだろう…」「どうしていつもこんな気持ちに支配されてしまうのだろう…」という原因に「気づく」こと であり、それを克服して自分の力で生活をし自律していく、要は自分の人生は自分の責任だという気持ちを持てること、その過程にあります。

 

そうやって自分を取り戻すことができれば、人生をやり直すことができ、その人の成長にも成功するのですが、一方でそれに気づかないまま大人になると、それが原因である症状となって出てしまいます。その症状とは「共依存(依存)」です。

 

次回はその「 共依存(依存)」 に迫ってみたいと思います。

共依存と依存「穴とコブ」欠けてる人・でっぱってる人

お読みくださりありがとうございました以上marupoでした

 

 

お読みくださりありがとうございました

この記事を書いた人

 

はじめましてmarupoです今年50歳です

24歳で結婚しその後二人の子宝に恵まれたが、その育児の真っ最中に「うつ病」を患い同時に体も動かすことができなくなり入院。 そんな自分をどうしても受け入れられずに苦しんでいたが、その病院の本棚で「心理学の本」と出逢い、そこから心理学の学びがはじまる。 この学びを活かして、これまで20年ほどカウンセラーとして対面や電話などでいろんな方の悩みや相談に対応し、自らサロンを開いて数年間講座などもしていた経験をもつ。

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